RPAに向いている業務とは
ルールが決まっている単純作業
RPAに適した最初のタスクは、すべての工程手順が決まっている定型業務です。RPAを使用して日常業務を自動化すると、手動の人間の業務に比べて労働時間を大幅に短縮できます。
簡単な作業の中で、以下の作業が適していると言われています。
- ▶ データを入力する
- ▶ 添付ファイルを所定の場所に保存する
- ▶ 固定ファイルをアップロードする
- ▶ ドキュメントファイルのPDF変換
- ▶ 自動メール配信
さらに、RPAを使用して日常業務を自動化することで、従業員はクリエイティブな仕事に集中できるようになり、ビジネスに利益をもたらすはずです。新しい計画や開発を進めたい場合、RPAは、クリエイティブな作業に人員を投入することができるため、特に役立ちます。
現在、RPAは主に、人間の判断を必要としない日常的なタスクの処理に使用されています。その中には、インターネットから製品に関する情報を定期的に収集するRPAがあります。また、技術の進歩により、将来的にはAI（人工知能）と組み合わせることで、気軽な学習や複雑な作業が可能になることが期待されています。
データの収集・集計・加工
RPAの専門は、データの収集、集約、および処理です。これは、人間にとって複雑になる可能性があります。 RPAの導入により、大量のデータを短時間で処理できるようになりました。また、24時間稼働可能であるため、人件費のかからない新しい労働力となることが期待されます。
データの取得、集約、処理に加えて、以下の作業に特に適しています。
- ▶ 複数のシステムからデータを抽出して集約する
- ▶ 抽出されたデータの処理
- ▶ 標準レポートの自動生成
日常の最終作業であるレポートの作成や提出など、時間のかかる作業をRPAに任せることで、作業効率を向上させることができます。データの抽出と集約も面倒な作業です。したがって、自動化できれば、業務効率はさらに向上します。
RPAによる自動化により、スタッフは抽出されたデータの分析や顧客に焦点を当てる改善アクションの提案などのコアタスクに集中できるようになり、生産性の向上が期待されます。仕事の効率を上げることは、働き方の改革を通じて「長時間の矯正」の問題に対処するための完璧な方法です。また、実際の仕事に集中できることで、従業員のモチベーションも向上します。
複数のアプリケーション使用時での同時処理
RPAに適したもう1つの可能なタスクは、2つ以上のアプリケーションを連携させたタスクの同時処理です。 RPAを採用することで、繁忙期に大量に労働力を投入して、人海作戦で取り組む業務においても、作業効率を大幅に向上させ、人件費を削減することが可能になります。
以下のタスクは、2つ以上のアプリケーション間のタスクの同時処理に特に適していると言われています。
- ▶ 社内システムでの標準伝票データの入力と転記
- ▶ Webアプリケーションとビジネスアプリケーション間の注文処理
- ▶ 顧客情報の照会
外部システムの標準文書データを外部システムと内部システム全体の内部システムに登録してチェックする作業などが向いていると言えます。一部のRPAには、アプリケーションに表データを自動的に入力する機能があります。
異なるアプリケーションで同時に同じ作業を行うタスクを処理できる製品もあります。リンクできるアプリケーションは、販売されているRPAによって異なりますが、多くのMicrosoftOfficeアプリケーションがサポートされています。 Salesforceなどにリンクできるものは他にもあります。さらに、一部のRPAには、AIにリンクすることで履歴書の内容を読み取り、従業員を評価できる機能が備わっています。
近年、RPAは、外部システムから内部システムに情報を渡すときに懸念されていたセキュリティの問題もクリアしているケースが増えてきています。企業間でシステムをリンクしたい場合でも、多くの企業はシステム開発コストが停滞する可能性があります。ただし、RPAを適切に採用することで、採用コストが高くても、その後の運用効率の向上によって利益が組織に還元される場合が多くあります。
また、新しいシステムを開発するよりも実装コストが安いとよく言われます。まず第一に、自動化の運用効率を体験したい企業は、システム開発の代わりにRPAを採用することを試みる価値があります。
お問い合わせ対応
RPAの導入により、24時間体制でお客様のご要望にお応えできるようになりました。夜間に出勤したり、勤務時間外にスタッフを派遣したりする必要はありません。夜間の人件費は通常、日中の人件費よりも高くなります。夜間労働者を導入する必要をなくし、夜間労働者の数を減らすことにより、人件費を削減することが可能になるでしょう。
次のタスクは、問い合わせへの回答に特に適しています。
- ▶ チャットBOTによるカスタマーサポート
- ▶ RPAで処理するのが難しいケースを適切な担当者への引き継ぎ
基本的なカスタマーサポートはチャットBOTで処理されますが、RPAでは対応が難しい顧客対応を担当者へとつなぐことが可能です。従業員は、システムから流出するロボットでは判断できない要求にのみ応答する必要があります。 RPAを社内に統合することで、人がいなければ一見できない顧客からの要望に一目で対応できるようになります。特に、AIをインストールすることで、サポート対応のチャットボットがより賢くなり、より正確なサポートを実現できます。まだすべてのリクエストを自動化できていなくても、RPAはサポートスタッフの救済にも役立つシステムと言えます。
RPAに向いていない業務とは
ルールが決まっている定型業務や大量のデータ処理・分析は得意なRPAですが、不向きな領域がいくつかあります。 RPAは、次にあげる業務は苦手とされています。
例外が多い業務
RPAは、明確に定義されたルールを使用したルーティンワークを専門としていますが、例外的な処理が行われる作業領域に対応することはできません。設定されたルールに基づいて自動化されたプロセスを繰り返すことは可能ですが、AIのような状況を判断する機能がないため、異常なプロセスが発生したり、突然のビジネス変更が発生したりすると、システムが停止します。したがって、プログラムに例外処理を組み込むか、手動で例外処理を追加するなどの対策を講じる必要があります。
人の判断が重要な業務
RPAは、人間の判断を必要とする作業には適していません。たとえば「新しい計画やデザインの開発」「ゲストや電話への応答」「分析された情報に基づく計画」などのクリエイティブな作業や計画が必要な作業は難しいでしょう。
ルールが明確でロボットでも判断できる業務に関しては、RPAでも対応可能です。単純なタスクを合理化することで、判断が必要なクリエイティブで計画的なタスクに時間を割くことができます。
PCやデバイス内で作業が完結しない業務
Robotic Process Automationという名前から、製造現場や物流現場の産業用ロボットと考える人もいるかもしれませんが、RPAはブルーカラーの作業領域を処理できません。さまざまなビジネスプロセスの自動化処理を行っても、これはコンピュータのビジネス領域であり、基本的にPCで行われない作業はRPAの範囲外です。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
本記事ですは、RPAを使った自動化に向いている業務と、RPAを使った自動化に向いていない業務の特徴について解説しました。RPA導入で自動化に適している業務をご理解いただけたとしても、RPA導入の検討に迷っている方もいらっしゃるかもしれません。
弊社では様々なRPA導入サービスを展開しております。
お客様に合わせてカスタマイズも可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。