Exchange Onlineって何?

Exchange Onlineは、Microsoftが提供するクラウドベースのビジネス用電子メールサービスです。組織内でサーバーを構築および使用する「Exchange Server」と合わせて、「Microsoft Exchange」と呼ばれます。
電子メールサービスは、電子メールの保持や電子メールの送信などの機能を提供します。 Outlookは、これらの電子メールサービスと連携して、電子メールを送受信します。 Exchange Onlineを電子メールサービスとして使用すると、組織内の電子メール、カレンダー、および連絡先を一元管理できます。

Exchange Server とは

Exchange Serverは、Microsoftが提供するメールサーバーサービスです。
標準のメールを送受信できるだけでなく、グループ内でメール共有とスケジュール管理機能も利用できます。
さらに、Active Directoryへのリンクを介して、SharePointにリンクされたドキュメントの集中ユーザー管理と統合管理が可能です。
また、他のサービスとの連携機能を備えており、パソコンだけでなく携帯端末からもアクセスできます。
そして、事前設定されたセキュリティポリシーに従って、スパムやマルウェアなどの悪意のある電子メールやファイルをブロックおよび制御できる広範なセキュリティ機能も備えています。
これにより、脅威がユーザーに到達する前にセキュリティリスクが排除されます。
Exchange Serverは、メールの送受信機能に加えて、メール管理のためのさまざまな機能を提供するメールサーバーサービスです。

Outlookとの違い

Outlookは、Microsoftが提供する電子メールクライアントです。
メールサーバーはメールデータの送受信を担当し、メールクライアントはメールデータの表示と作成を担当します。
つまり、Exchangeだけでメールを作成したり、Outlookだけでメールを送受信したりすることはできません。
ExchangeとOutlookは、Microsoftが提供する電子メール関連のアプリと混同されることが多く、メールサーバーとメールクライアントの違いがあります。

Exchange Onlineの特徴

Exchange Onlineの特徴は、以下の三つです。

大容量のメールボックス

Exchange Onlineでは、各ユーザーに50GBの大きなメールボックスが割り当てられます(プランによっては最大100GB)。
参考までに主要なフリーメールのメールボックス容量を紹介すると、Gmailが15GB、Yahoo!メールが最大10GBとなっています。
またメール1通あたりの最大容量も150MBと大容量であり、先ほどと同様にフリーメールと比較すると Gmail、Yahoo!メール ともに25MBとなっています。
したがって、Exchange Onlineを使用すると、受信メールを大量に保持できるだけでなく、メールを送信するときに大きなファイルを添付することもできます。

予定表を共有する

Exchange Onlineでの電子メールの送受信に加えて、カレンダーを作成および共有してスケジュールを管理することもできます。
カレンダーに予約を登録するという基本的な機能に加えて、フライトの予約やホテルの予約などのイベント情報をメールの情報から抽出して、自動的にカレンダーに追加することもできます。
会議のスケジュールを設定することもでき、会議時間の設定、アラームの設定、会議の場所の提案、出席の要求を行うことができます。
また、共有メールボックスと共有カレンダーを介して、Exchange Onlineによって管理されている電子メールとカレンダーを簡単に共有できます。

セキュリティ対策とデータ保護機能

Exchange Onlineにはさまざまな機能がありますが、優れたセキュリティ対策とプライバシー機能も備えています。
スパムやマルウェアなどの脅威は、事前設定されたセキュリティポリシーに従ってユーザーに到達する前に、Exchange Online Protectionと呼ばれる保護機能によってブロックされます。
電子メールのセキュリティを認証する技術である「DMARC」を使用して偽の電子メールを検出できるだけでなく、セキュリティグループを作成してユーザーアクセスを制御することもできます。
基本的なセキュリティ機能に加えて、ATPおよびDLP(データ損失防止)を使用して、計画に応じてセキュリティをさらに強化できます。
ATPは、電子メールのリンクと添付ファイル、フィッシング対策、脅威の分析とレポートのセキュリティをチェックし、DLPはデータを監視および保護します。

Exchange Onlineを導入するメリット

Exchange Onlineの導入には、次の4つの利点があります。

  • ●メールの送受信だけでなく、イベントの自動共有・追加ができるカレンダー機能も利用できます。
  • ●メールボックス容量が大きく、送信可能なサイズの優れたメールサーバーを使用できます。
  • ●モバイル端末など、さまざまなアクセス方法を選択できます。
  • ●Exchange Online Protectionなどのセキュリティ機能により、安全なメール操作が可能になります。

Exchange Onlineは、優れたメールサーバーおよびスケジューリングシステムであるだけでなく、セキュリティに関しても優れたサービスです。
単独でインストールしても十分なパフォーマンスを発揮しますが、Outlookなどの他のアプリケーションやサービスと連携させることでさらに機能が活用されます。

手間をかけずに Exchange Online を導入する方法

Exchange Onlineは優れたメールサーバーですが、導入には少し手間がかかってしまうという欠点があります。
ただし、パソコンレンタルサービスを利用すれば、簡単にインストールできます。
かつてはパソコンレンタルサービスは単に機器をレンタルするというイメージでしたが、近年は必要な環境を整えてからレンタルできるサービスも登場しています。
PCレンタルサービスをご利用の場合は、事前にExchange Online、Office365がセットアップされた状態のパソコンをレンタルすることが可能です。
これにより、導入にかかる手間を省きながら、ExchangeOnlineの優れた機能が活用されます。

まとめ

今回は、Exchange OnlineとOffice365の違い、導入のメリット、導入時に考慮すべき点について説明しました。
Exchange Onlineの導入により、電子メールと予定を高レベルのセキュリティで管理できます。
クラウドベースのサービスなので、共有にも最適で、在宅勤務などの働き方をサポートするメールサーバーと言っても過言ではありません。
Microsoft365にはExchangeOnlineも含まれているため、さまざまなOfficeアプリケーションで動作します。
弊社では、 Microsoft365活用支援サービス を行っております。ぜひご利用をご検討ください。